実家の取り壊し

PurpleOlive

2023年09月17日 13:07

母(享年107)が高齢になり北部にある実家を離れてから
20数年。
兄が生前に時々滞在していたがその兄も5年前に79歳でなくなってからは
全くの空き家になってる。
築50数年の木造は住人を失い、傷みがひどくなってきていた。
来年4月から施行される「空家等対策特別措置法」により
空家のまま放置すると何らかの法的措置が講じられるという
ことがあり親族で話し合った結果取り壊すことになった。

兄が時々来て植えた花々は生き生きと育っている。
住人は居ないけれど年4回草刈りと清掃をお願いしてきた。

近じか依頼した業者により取り壊し工事が始まるというので
娘、姪、孫で見納めに行った。
中はボロボロであるが家族と暮らした思い出が
蘇ってくる。壊してしまえば父母と暮らした思い出も
永遠に消えるようで悲しさに胸が塞がれた。
せめて父母の思い出となる品がないか探したが
何もなかった。

苔むした洗面台。毎日ここで洗面していた。

トイレ、お風呂場、物置小屋

母の生まれた家がすぐ近くにあり母の弟夫婦が去年まで居たが
弟が亡くなって妻も高齢で独りでの生活は無理になり
施設に入居してそこも空家になっている。

時代の流れとはいえ虚しさと悲しさに
帰路の車の中で涙が溢れた。








関連記事